ガソリンは、満タンと抜くの両方が取説にある
タンクを空にすると、内壁が空気に触れる面積が増える。ヤマハ発動機のバイクブログ(2015年1月20日)は、書き手の冬眠手順として、錆びを減らすためにガソリンを満タンにすると書いている。同じ記事は、一年乗らないなら燃料を抜く判断が出るので販売店に相談する、とも書いている。これはその回の手順で、取説の代わりには使わない。
キャブレター車には、タンクとは別の作業がある。ヤマハ YA100 の取扱説明書「保管のしかた」は、キャブレター内のガソリンをすべて抜き、内部の詰まりを防ぐ、と書いている。抜き取りはヤマハ販売店に相談する、とも書いてある。取説に手順の図がないなら、ここで自分の作業は止める。
Honda PCXの取扱説明書は、保管の項に満タンとも、タンクを空にせよとも書いていない。別の項では、長期間保管したガソリンを粗悪ガソリンとし、エンジンに悪影響を与えると注意している。燃料添加剤は、その車の取説が指定しているもの以外を入れない。PCXの注意書きは、不適切な添加剤を使わない、と書いている。
順番は、自分の取説の保管の項が先で、ブログは理由の参考にする。取説とブログで燃料の書き方が違うときは、取説に合わせる。
置く前の手順
エンジンを止め、マフラーが冷えてから車体に布やカバーを近づける。熱いままかけるな、は Honda PCX とヤマハ YA100 の両方の取説にある。
- 01
取説の保管の項を開く
燃料とバッテリーの指示は車種で違う。隣のバイクの手順を、型式を見ずに写さない。
- 02
バッテリーは取説の保管の項
PCXの取説は、車体から外して完全充電し、風通しのよい暗い場所に保存する。車体に積んだままにする場合だけ、マイナス側ターミナルを外す。YA100の保管の項は、取り外して湿気のない涼しい場所に置き、3か月ごとに補充電する、と書いている。同じ取説のバッテリーの項は、長期間使わないとき6か月ごとに補充電、とも書いている。間隔の数字が項で分かれている。作業の中身は保管の項(外して置く)に合わせ、何か月おきかで迷ったら販売店に聞く。端子の外し方は、その車の図どおりにする。YA100はマイナス側リード線を先に外し、次にプラス側を外す。取り付けはその逆。図がない車で、この順を流用しない。
- 03
燃料は取説の文に合わせる
満タンと書いてあれば満タンにする。キャブレターを抜けと書いてあれば、その手順か販売店。どちらも書いていなければ、長期間保管したガソリンを春にそのまま使わない。Hondaは、その状態のガソリンをエンジンに悪影響と書いている。春にどう処理するかは販売店に聞く。
- 04
カバーは冷えてから
PCXの取説は、屋外ならボディーカバーをかけ、雨上がりには外して車体を乾かす、と書いている。YA100は、できるだけ敷地内に置き、屋外のときカバーをかける。どちらも、マフラーが冷えてからカバーをかけよ、と書いている。
- 05
タイヤは指定の空気圧
ヤマハのブログは、保管前にタイヤへ空気を入れる、と書いている。入れる数字は車種で違う。測り方と、止まっていても下がる理由は空気圧に分けた。
- 06
しまう日のチェック
- 取説の「保管」を開き、燃料とバッテリーの文をその場で読んだ
- 取説どおりに、バッテリーを外した。車体に残す指示の車だけ、マイナス側を外した
- 燃料は取説の指示か、販売店に渡した。添加剤は指定があるものだけ
- カバーはエンジンとマフラーが冷えてから。雨のあとに外して乾かす日を決めた
- タイヤは指定空気圧。出す日にもう一度測る
- 出す日に充電と各部の点検をする。PCXもYA100も、長期保管のあとは点検してから乗ると書いている
セルが重い、充電してもすぐ弱る、という症状の切り分けはバッテリー。保管そのものと、本体を替えるかどうかは別の判断になる。
よくある失敗
- 端子をつないだまま数か月置く。PCXの取説は、積んだままならマイナス側を外すと書いている。
- 雨のあともカバーを掛けたままにする。PCXは、雨上がりにカバーを外して車体を乾かすと書いている。
- 熱いマフラーにカバーをかける。
- キャブレターのガソリン抜きを、取説に手順がないのにやる。YA100は販売店への相談と書いている。
- 他の車種の「満タン」を、自分の取説を見ずに真似る。
- YA100の「3か月」と「6か月」のどちら一方だけを、別の車の間隔として使う。
参照した資料
2026年10月9日に、次のページを開いて文言を照合した。車種が違えば指示も違う。
- Honda PCX 取扱説明書(保管のしかた、長期間保管したガソリン)
- ヤマハ YA100 取扱説明書(保管のしかた、バッテリーの補充電、端子の外し方)
- ヤマハ発動機ブログ「バイクだって眠い、冬眠させていただきます」(2015年1月20日)