中間地(関東などの平地)の屋外栽培が目安です。寒冷地・暖地、標高、品種で時期が変わります。月の途中から始まる適期もあるため、種袋・苗のラベルと霜の予報を優先してください。
肥大のスイッチは、日の長さです
タキイ種苗は、玉ねぎの球が太り始める条件を日長として説明しています。早生は12時間前後、中生は13時間前後、晩生は13.5時間前後。北海道で使う長日系は14〜14.5時間です。本州向けと北海道向けは、この時間が違う別の品種です。
| 作型 | 種 | 苗を植える |
|---|---|---|
| 本州の秋まき | 9月 | 11月。年内から春に葉と根を作り、春の日長で肥大 |
| 北海道の春まき | 3月上旬 | 5月上旬。冬の越冬は難しい、としている |
発芽しやすい温度は15〜20℃で、20℃前後が中心です。その温度なら7日程度で芽が出ます。生育の初期はマイナス8℃程度に耐えますが、25℃を超えると生育は抑えられます。夏の残暑のうちに苗を出す作型ではありません。
暖地で苗のラベルが11月より後ろを指しているときは、その月です。タキイの「本州は11月」は、県ごとの遅れまで一行に畳んだ説明ではありません。
大苗はトウ立ち、極端な小苗は球が太らない
育苗日数の目安は55日前後。定植の苗は本葉3〜4枚、とマニュアルは書いています。種を早くまきすぎると大苗になり、抽苔と分球が起きやすくなります。遅まきの小苗は、越冬率が下がり、球の肥大も悪くなります。
抽苔の原因として挙がっているのは、大苗の定植、早植え、多肥、暖冬で冬までに生育が進みすぎた場合です。冬の肥料切れ、とくにチッソ不足も原因に入っています。早生品種は抽苔しにくい性質を持つ、とも書かれています。
分球は、葉鞘径8〜10mm以上で温度14〜15℃の感応、という例があります。早まき、大苗、暖冬、株間を広げすぎたときにも出やすい、としています。品種差が大きいので、苗の本数を増やすために株間だけを開けません。
苗を買うなら、ラベルの地域と早生・中生・晩生を先に見ます。根元を深く埋める深さは、このマニュアルにセンチの指定がありません。畑の株間と深さは苗のラベルに合わせ、鉢で本数を稼ぐ作り方はこの表の外です。年間の収穫月は玉ねぎの育て方に置いています。
止め肥の月は、早生と貯蔵用品種で違う
畑の施肥量は、10平方メートル当たりの成分でチッソ200〜250g、リン酸とカリはそれぞれ200〜300gが目安です。早生は元肥に3分の2から全量、中生から晩生は元肥と追肥を半量ずつ。年内の生育は抑え、1月から肥効を上げ、3月上旬に止め肥、という流れです。
早出し(極早生・早生)の1回目は12月下旬〜1月上旬、止め肥は2月上中旬。貯蔵栽培(中生・中晩生)は1回目が1月上旬、2回目が2月上旬、止め肥が3月上旬です。多肥と止め肥の遅れは、玉の締まり、食味、貯蔵性に影響する、と書かれています。
このグラムは畑の10平方メートルです。プランターのグラムは載っていません。鉢は製品の表示を使います。収穫は、葉の倒伏が揃ってから約1週間後。遅どりは裂皮と病気が増えます。11月に植えた球を、今年の年末に抜く暦ではありません。同じ秋に始める野菜の一覧は10月・11月に植える野菜です。
東北の春まきは、秋の苗とは別の暦です
農研機構東北農業研究センターほかの「東北地域における春まきタマネギ栽培マニュアル」(2020年2月)は、秋まきとは作業時期の競合が少ない別作型として春まきを書いています。定植の目安は、降雪の少ない地域で3月下旬、積雪地域で4月中旬ごろ。倒伏までは約3カ月、収穫は6月下旬〜8月上旬、としています。
盛岡の例は4月中旬の定植、福島県の降雪が少ない地域は3月下旬に定植できる、山形県は安定収量のために4月中旬定植で、圃場が3月下旬までに融雪する平坦部、と地域がさらに分かれます。家庭菜園で秋に苗を買う作型へ、この月をそのまま重ねません。
寒冷地で秋まきの苗が売られていても、雪の前に根付くかはラベルの地域欄です。本州の11月を、積雪地の露地へ無条件では使いません。
よくある質問
10月に売っている苗を、その週に植えてよいですか?
タキイ種苗が本州の秋まきとして書いている定植は11月です。10月は種をまいてから苗を育てている途中、という暦です。苗のラベルが10月植えと書いてあれば、その品種の月を使います。
北海道の種を、本州の畑に植えても同じですか?
同じマニュアルは、北海道の品種を本州で使うと肥大が遅れ、梅雨の高温多湿で腐りやすく、トウ立ちも起きやすい、として使えないと書いています。種と苗は、住んでいる地域の作型に合ったものを買います。